トヨタ自動車の豊田章男会長=東京都千代田区で2024年6月3日午後5時20分、長谷川直亮撮影

 トヨタ自動車は25日、豊田章男会長の2024年3月期の役員報酬が16億2200万円だったと発表した。23年3月期(9億9900万円)から約6割増加し、トヨタの役員として過去最高額となった。

 この日提出した有価証券報告書に記載した。開示義務のある報酬1億円以上の役員は、豊田会長に加え佐藤恒治社長(6億2300万円)ら計7人だった。

 トヨタは今回の報酬算定に、営業利益などの財務情報以外の基準として「ガバナンス(不正を許さない体制・風土)」「商品力」「安全・品質」といった非財務情報のKPI(重要業績評価指標)を新たに取り入れた。

 日野自動車やダイハツ工業、豊田自動織機とグループ会社で相次いだ認証不正にトヨタの責任があったとして「会長以下執行役員全員の報酬に、ガバナンスの点でマイナスに寄与した」(東崇徳総務・人事本部長)。不正がなかった場合の報酬額との差については「試算していない」(同)とした。【大原翔】

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