株主総会に出席したIHIの井手博社長(オンライン中継の画面)

IHIは26日、東京都内で定時株主総会を開いた。4月に公表した子会社のエンジン不正試験について、井手博社長は「ものづくりに対する信頼を損ない深くおわび申し上げる」と謝罪した。株主からは不正試験などの問題を受けた経営陣の処分を求める意見や、品質管理の体制に関わる質問があった。

IHIは4月、子会社のIHI原動機で船舶や発電・鉄道車両用エンジンの試験に不正があったことを公表した。井手社長は「多くの変革を続け、株主の期待に応えるIHIによみがえらせないといけない」と述べた。その上で役員の報酬減額やIHI原動機の関係者の処分をする考えを明らかにした。

2023年9月には子会社のIHI運搬機械が手掛ける機械式駐車装置事業に関し、独占禁止法違反の疑いで公正取引委員会から立ち入り検査を受けた。公取委の調査は続いている。井手社長は「ご迷惑とご心配をおかけしていることを心よりおわび申し上げる。調査には全面的に協力していく」と述べた。

取締役の選任など3つの議案はいずれも承認された。

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