カセロネス銅鉱山の権益の一部を売却する

JX金属は26日、49%の権益を持つチリのカセロネス銅鉱山について権益の19%をカナダの銅鉱山大手ルンディン・マイニングに売却すると発表した。売却額は3億5000万ドル(約560億円)となる。JX金属は2023年にルンディン社に同鉱山権益の51%を売却していた。権益の追加売却で、半導体材料事業に経営資源を集中させる。

24年7月にも株式譲渡する。売却後のJX金属の権益は30%になる。JX金属は06年に同鉱山の権益を取得し、21年には三井金属と三井物産から全権益を買い取っていた。23年の発表時には28年までに追加売却するとしていたが前倒しで実現し、代わりに需要の急拡大が見込まれる半導体の金属薄膜材料の事業を伸ばす。

JX金属は半導体の金属薄膜材料で世界シェア6割を持つ。同材料を成長の柱に据えており、鉱山運営などの既存事業からの転換を進めている。半導体材料の生産能力を増やすために茨城県と米国で新工場を建設している。

同日、機能材料事業の中国子会社の売却も発表した。コネクターなど電子部品向けに銅合金を精密加工する事業を手掛けていた。より強みを持つ精密圧延事業に経営資源を振り向けるためという。

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