サイバーエージェントは人気ゲーム「刀剣乱舞」を手掛けるニトロプラスを買収した

サイバーエージェントは26日、人気PCゲーム「刀剣乱舞」を手掛けるコンテンツ制作会社のニトロプラス(東京・中央)を買収すると発表した。買収額は167億円で連結子会社とする。サイバーはコンテンツスタジオや舞台制作会社などを買収し、知的財産(IP)を活用している。ゲーム会社も傘下に収め、コンテンツの幅を広げる。

買収するニトロプラスの2023年8月期の売上高は前の期比3%増の40億円、純利益は同25%減の6億2300万円だった。自社で製作したコンテンツのライセンスフィーや製作委員会の権利料などを得るのが主なビジネスモデルだ。

代表作の刀剣乱舞はニトロプラスがDMMゲームズ(現エクスノア)と共同制作したPCゲームだ。男性に擬人化した日本刀を集め、様々な合戦を攻略する刀剣育成シミュレーションゲームで、スマートフォンゲームやミュージカル、舞台、アニメ、映画にもなっている。刀剣乱舞のゲームの累計ユーザー数は1200万を超える。

サイバーは自社のインターネットテレビ「ABEMA(アベマ)」で刀剣乱舞のアニメを放映するなど連携してきた。海外事業や経営基盤の強化などを念頭に1月にニトロプラス側から傘下入りの申し出があった。ニトロプラス現社長で刀剣乱舞のプロデューサーも兼務する小坂孝志氏が社長を続ける。

サイバーはゲーム「ウマ娘プリティーダービー」を軸としたIPメディアミックスに注力してきたが、後が続かず業績は失速気味だ。新たなIPを確保したいサイバー側とニトロプラスの思惑が一致した。

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