【ニューヨーク、ロンドン時事】26日の欧米外国為替市場では、米早期利下げ観測が後退する中、日米金利差を意識した円売り・ドル買いが加速し、円相場は一時1ドル=160円60銭台に下落した。これは1986年12月以来、約37年半ぶりの円安水準。市場では日本政府・日銀による為替介入への警戒感が再び強まっている。ニューヨーク市場は午前10時17分時点で160円40~50銭と、前日午後5時比79銭の円安・ドル高。
米連邦準備制度理事会(FRB)高官の早期利下げに否定的な発言を受け、米長期金利が上昇。市場では、高金利のドルを買って低金利の円を売る動きが広がった。日本の通貨当局の「防衛ライン」とみられていた160円を超えたことで、円売りに勢いがついた。
財務省の神田真人財務官が最近の急速な円安の進行について「深刻な懸念を有している」と発言したと伝わり、円はいったん160円近辺まで戻したが反応は限定的だった。
一時1ドル=160円台に下落した円相場を示すモニター画面=26日午後、東京都中央区
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