成田国際空港会社(NAA)の田村明比古社長は27日、記者会見を開き、航空燃料の不足などにより一部の増便や新規就航を見合わせていると明かした。中国などアジアの航空会社を中心に「現時点で週あたり57便をお待ちいただいている」。燃料を確保するべく、石油元売り会社や商社などと調整を進めていくという。
インバウンド(訪日外国人)が急増するなか、製油所から空港近くまで燃料を運ぶ船が不足していることなどが影響しているとみられる。特にアジアの格安航空会社(LCC)など比較的規模が小さいところは燃料を確保しにくいという。
地方の空港でも燃料不足から増便などを見合わせる事態が相次ぐ。政府は対策を講じるため18日に協議会を開いている。
NAAは同日、5月の空港運用状況を発表した。国際線の外国人旅客数は、新型コロナウイルス禍前の2019年同月比で18%増の179万人だった。5月としては過去最高となった。
【関連記事】
- ・豪カンタス、新千歳への定期便断念 輸送滞り燃料不足
- ・新千歳空港の国際線、週14往復で運航中止 燃料不足で
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。