日本郵船のLNG輸送船

日本郵船は、インドネシアの国営石油会社プルタミナ系の海運会社と液化二酸化炭素(LCO2)の輸送で協業すると発表した。世界的な脱炭素化の流れで、液化した二酸化炭素(CO2)を地下深くに埋める技術に期待が集まる。インドネシアはその好立地として注目されており、将来に向けたLCO2の輸送体制を構築する。

日本郵船はプルタミナ国際物流とLCO2を輸送するときに事業性があるかの評価で協力する。液化したCO2を地下深くに貯留する「CCS」という取り組みは、CO2排出量を低減する方策の一つとして注目されている。

インドネシアはLCO2の貯留に適した地層が多いとされる。2024年末までに世界で稼働するLCO2の貯留拠点の合計を大きく上回る5720億トンを、インドネシアで受け入れられる可能性があるという。

インドネシア政府も自国をアジア最大のLCO2貯留拠点とする構想を掲げる。日本郵船は今後需要が高まるLCO2の輸送をプルタミナ国際物流と協力して押さえたい考え。

インドネシアは東南アジアで最大規模の天然ガス産出国だ。世界的な脱炭素化の流れで、同国を介した液化天然ガス(LNG)の輸送量が増えるとみる。LNG輸送船を両社で共同保有するための協議を始めるほか、船舶管理会社の共同設立を目指す。

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