ジョージアに続いて、今度はポーランドの味を全国に――。牛丼チェーン「松屋」は23日、「ポーランド人も認めた」という触れ込みの新メニュー「ポーランド風ミエロニィハンバーグ」を発売する。松屋は、これまでに欧州やアジアなどの国際色豊かな商品を期間限定で提供しており、ポーランドは9カ国・地域目。
ポーランド大使館から商品化の打診を受け、共同開発に取り組んできた。日本ではポーランド料理になじみが薄いことから、料理本のレシピや大使館シェフが作る料理を参考に試作を重ねた。
商品は、香ばしく焼き上げたハンバーグを牛、豚、鶏の肉を使った濃厚なオリジナルソースで煮込んだのが特徴。ヨーグルトの爽やかさと、オールスパイスやカレー粉などによる絶妙なスパイス感も売りだ。相性のいいバターライスとともに味わうスタイルだ。試食した大使館のポーランド人職員が「故郷の家庭料理を思い出す味」と感想を語り、ポーランド語でひき肉を意味する商品名「ミエロニィ」も命名したという。地域を限定した2月のテスト販売では、目標の1・5倍を売り上げた。
約4週間の期間限定で、全国1034店舗(3月末現在)で提供する。ご飯とみそ汁付きで税込み830円。同店の主力商品「牛めし」の並盛り(400円)と比べると、やや高めの設定だ。
松屋が世界の食文化を紹介しようと各国料理の提供を始めたきっかけは、東京オリンピック。なかでも2020年1月に販売した東欧ジョージアの「シュクメルリ鍋定食」が大ヒットした。ファン投票で決める復刻メニューにも選ばれ、21、24年にも再販された。ジョージア大使館がネット交流サービス(SNS)でPRするといった後押し効果もあり、24年には各国シリーズで最多の4週間で90万食超を売り上げた。
日本でほとんど知られていなかったシュクメルリの名を広めたとして、各国も松屋にアプローチする。ポーランドのほか、リトアニアやオーストリア関係者からも提案を受け、商品化を検討しているという。メニューの開発担当者は「牛めしが主軸」としながらも「ご飯に合う、松屋流に開発できるものであればやっていきたい」と意気込む。【嶋田夕子】
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