操縦者が遠隔で3台のドローンを管理する

KDDIと日本航空(JAL)は28日、1人で3台のドローンを遠隔操縦して配送することに成功したと発表した。それぞれのドローンに設置したカメラ映像や地図上に示す位置情報などを、同時に管理できるシステムを開発した。物流の人手不足対策として期待するほか、災害時に支援物資の配送などで技術をいかしたい考えだ。

山間部など人が少ない場所では事前に入力したルートに従って自動飛行し、道路上空を飛行する際や離着陸時には手動に切り替えて操縦する。操縦士が複数の画面を見ながら、ドローンを動かす。

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から技術開発を受託した。KDDIが通信技術を生かして機体と管理システムの開発を手がけた。JALは安全な運航に必要な機能などをKDDIに助言した。

今回の実証実験では、埼玉県秩父市内で別々の3カ所から出発したドローンを、東京都品川区から遠隔で1人が操縦した。ドローンにはカップラーメンなど5〜6人分の食糧を積んでおり、3台のドローンはそれぞれの目的地に食糧を届けることができた。

ドローンを巡っては23年12月に山間部などで一定の要件を満たせば監視員が不要とする「レベル3.5」が新設された。22年12月には民家などがある場所でも目視外で飛行できる「レベル4」が解禁された。KDDIはレベル4の実用化を目指し安全を検証する。

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