走行中の列車内で開かれた株主総会で決算内容を説明する銚子電鉄の竹本勝紀社長(中央)=銚子市で2024年6月28日午前10時36分、近藤卓資撮影

 銚子電鉄(千葉県銚子市)は28日、走行中の列車内で株主総会を開き、2023年度決算の最終損益が205万円の黒字になったと発表した。黒字は3期連続だが、本業の鉄道事業は赤字続きで、「ぬれ煎餅」を中心とする食品製造販売などの副業でカバーする状況が続いている。

 総売上高は前年度比2・3%減の6億3693万円。うち、鉄道事業の売上高は同3・9%減の1億1276万円で営業損益は1億630万円の赤字だった。コロナ禍後、訪日外国人や国内旅行者は増加傾向の一方、ビジネス客や定期旅客が回復していないという。

 一方、食品製造部門を含む副業の売上高は5億2416万円で利益は9097万円。過去最高の売上高だった前年度からは減少したが、安定した収益を得た。

 同社の竹本勝紀社長は「経営環境は厳しいままだが、安全確保を第一に、線路の予防・保全などに力を入れたい」と話した。【近藤卓資】

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