2日の東京外国為替市場で対ドルの円相場が下落し、一時1ドル=161円74銭を付けた。1986年12月以来、約38年ぶりの安値水準を更新した。米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げ観測が後退していることから米長期金利がじわじわと上昇し、ドル買いの動きが優勢となった。
日本時間午後5時時点は、前日比63銭円安・ドル高の1ドル=161円65銭で取引された。
前日のニューヨーク市場で、米長期金利の上昇を受け、低金利の円を売って高金利のドルを買う動きが活発化。2日の東京市場もこの流れを引き継いだ。
日本政府・日銀は1ドル=160円台を付けた4月から5月にかけ、総額9・7兆円のドル売り・円買いの為替介入に踏み切った。1ドル=162円の節目が迫っており、市場は介入への警戒感を再び強めている。【大久保渉(ワシントン)、浅川大樹】
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