複数の車体部品をひとまとめにして成型し、巨大な部品を造る。部品点数が少なくなるため、組み立て工程を簡素化でき、コスト削減につながる。代表的な一体成型の技術が「ギガキャスト」だ。溶かしたアルミニウムを流し込み、一気に冷やして固めて取り出す。鉄を使った部品より軽量化できる。
米テスラが2020年に他社に先駆けてギガキャストを導入した。多目的スポーツ車(SUV)の部品171点を2点に抑えた。コスト削減の軸となる技術になっている。スマートフォン世界大手の中国・小米(シャオミ)は3月に発売した電気自動車(EV)で採用し、上級モデルの価格をテスラの半値以下にした。
ギガキャストは完成車メーカーが自社工場で成型することが多い。部品を調達する必要がなくなるため、受注がなくなる部品メーカーも出てくる可能性がある。アルミは強度などが鉄より劣る弱点があり、全ての量産車には導入できないとみられている。鉄の一体成型はガソリン車からEVまで全車種に導入できる。
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