カーブスの教室で運動する女性ら

10日の東京株式市場で、女性向けスポーツジムを運営するカーブスホールディングス(HD)の株価が一時前日比65円(9%)高の810円まで上昇した。9日に発表した四半期決算で、ジム会員の増加や単価上昇への期待が高まった。終値は35円(5%高)の780円だった。

2023年9月〜24年5月期の連結純利益は29億円と前年同期比で56%増えた。ジムでの会員増加や物販の売り上げ拡大で粗利を上積みし、広告宣伝費や人件費の増加を賄った。

5月末時点の会員数は79万9959人と1年前と比べ4%増え、新型コロナウイルス禍前の19年8月末時点(82万2169人)に迫る。岩井コスモ証券投資調査部の清水範一シニアアナリストは「新型コロナ禍からの回復傾向が顕著だ」と指摘する。

売り上げの約6割を占める会員向けの物販も前年同期比29%増と好調だ。23年12月に定期購入型のプロテイン商品をリニューアルし、新商品も投入。会員向けに食生活の相談会も開いて契約数を伸ばした。

予想PER(株価収益率)は約24%と、同業のセントラルスポーツ(約17%)などと比べて割高感がある。いちよし経済研究所の鮫島誠一郎首席研究員は「ジムの中でも高齢女性向けの市場で競争力があり、会員数の拡大余地がある」と話す。

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