大阪ガスは送電網における再エネの需給調整に欠かせない系統用蓄電所を九州で運用する

大阪ガスは11日、佐賀県武雄市に系統用蓄電所を開設し、2025年度にも運用を始めると発表した。送電線とつないで電気を充放電する設備で、一般家庭800世帯の1日の消費量を蓄えることができる。九州では太陽光など再生可能エネルギー由来の電源が多い。天候などによって再エネの発電量が増える時などに蓄電することで、電気の需給を調整する。

JFEエンジニアリングや地場製鉄会社の九州製鋼(福岡県久山町)などと23年12月に武雄市での事業参入に向けて合同会社を立ち上げていた。九州製鋼の同市にある工場の敷地内でJFEエンジが設備を建設する。大ガスは蓄電所の運用を担う。

蓄電所の運用では、充放電した電気を市場で売買して収益を上げる。大ガスは大阪府吹田市で系統用蓄電所を手掛けており、今回は2件目の案件となる。

九州では太陽光発電所などが多く、日中の気候条件によっては発電量が大幅に増えることもある。送電網の容量を超えた電気が流れる際に、九州電力が出力制限の実施を迫られるケースも少なくなかった。蓄電所で電気をためることで、無駄なく電気を利用できるようになる。

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