12日の東京外国為替市場の円相場は、1ドル=159円台前半に急伸した。前日の海外市場では一時157円40銭台まで急騰。日銀統計に基づく市場関係者の推計によると、政府・日銀が11日夜に3兆~4兆円規模の円買い・ドル売りの為替介入に踏み切った可能性がある。4月下旬から5月にかけての計9.7兆円規模での「覆面介入」に続く、巨額介入とみられる。

市場関係者によると、12日午前には、日銀が金融機関に為替相場の水準を照会する「レートチェック」を対ユーロで実施。市場では介入警戒感が一気に高まり、円を買い戻す動きが強まった。午後5時現在は159円20~23銭と前日比2円43銭の円高・ドル安。

11日発表の6月の米消費者物価指数(CPI)は伸び率が鈍化し、市場では米連邦準備制度理事会(FRB)による9月利下げ観測が強まった。CPI発表直後の円売り圧力が弱まったタイミングで、大規模な円買い・ドル売りが入り、円は4円以上も急騰。「(政府・日銀が)介入によって、円売りを膨らませていた投機筋に冷や水を浴びせた」(証券会社)との指摘が出ている。

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