高速道路3社(NEXCO東日本、中日本、西日本)は12日、深夜割引料金の対象を2024年度末ごろから午後10時〜翌5時走行分に限定すると発表した。対象時間を従来の午前0〜4時から拡大する一方で、設定時間外の走行分は除外する。割引適用距離を伸ばすための長時間運転や、割引待ちの車両の滞留を抑止する。

割引料金は後日還元型に変更する。自動料金収受システム(ETC)で通常料金を一旦徴収した後、割引分をETCマイレージなどで後日還元するかたちになる。マイレージサービスの事前登録が必要になる。高速道路の専用アンテナなどで割引時間帯の走行距離を算出する。

現行制度では0〜4時の間に少しでも高速道路で走行していれば、対象時間外の走行分も含めて全走行区間の料金が3割引きになる。割引適用距離を伸ばすための速度超過や長時間運転の温床になり、安全や労働環境の悪化につながっていた。

割引をねらう車が対象時間に高速道路上にとどまるために0時直前にサービスエリアなどに滞留する課題もあった。

新制度では1時間あたりの割引対象距離も大型車などで最大90キロメートル、普通車などは105キロメートルに制限する。距離を稼ぐ目的の速度超過を防ぐ。

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