佐世保玉屋の店内には、営業継続を知らせる告知が張り出された(長崎県佐世保市)

老舗百貨店の佐世保玉屋(長崎県佐世保市)は16日、売り場面積を縮小して8月1日以降も営業を継続すると発表した。同社は7月31日で閉店する方針を2月に明らかにしていた。田中丸弘子社長は16日の記者会見で「閉店を視野に入れていたが、調整する中で状況が変わった」と述べ、従来の方針を見直すことを表明した。

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佐世保玉屋の建物は老朽化が進み、佐世保市から耐震改修促進法に基づく耐震診断の実施を求められている。市によると、これまでに診断結果の報告はないという。

閉店方針から一転して営業継続を決めた佐世保玉屋(佐世保市)

営業継続にあたり、同社は1階と2階で計5600平方メートルある売り場面積を、耐震診断の報告義務がない5000平方メートル未満に縮小する考え。当面は現店舗で営業を続け、2028年をめどに同百貨店の一帯(約5000平方メートル)で計画されている再開発事業で新しい商業施設を設置する計画だ。

佐世保玉屋は1806年に佐賀県で呉服店として創業。1918年に佐世保市で百貨店を開業した。現在の建物は8階建てで、敷地面積は約2960平方メートル。

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