東北電力は18日、女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機の再稼働の時期を11月ごろに延期すると発表した。これまでは9月ごろを目指すとしていたが、2カ月後ろ倒しになる。再稼働の前提となる訓練を巡る作業に遅れが出ているという。

 女川2号機は5月27日に安全対策工事が完了。重大事故発生時の手順を確認する「シーケンス訓練」と、大規模な自然災害などに備えた「大規模損壊訓練」を実施した上で、原子炉に核燃料を入れる「燃料装荷(そうか)」を7月に始め、9月ごろの再稼働を目指すと、東北電が発表していた。

 しかし、6月にあった原子力規制庁の現場確認の際、敷地内の仮設事務所について、地震で倒壊した場合の影響評価をしていない点を指摘されたという。東北電は影響評価をするとともに、仮設事務所の撤去作業を進めているが、時間がかかっているという。

 そのため、両訓練を8月に実施した上で、燃料装荷の時期を9月ごろ、再稼働の時期を11月ごろに見直した。東北電は「引き続き、安全確保を最優先に、一つ一つのプロセスにしっかりと対応する」としている。(中島嘉克)

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