プロパンガス大手の岩谷産業は19日、液化ガスの容器製造などを行う子会社エーテック(兵庫県明石市)の社員が、出荷前の製品検査で書類を偽造する不正などを行っていたと発表した。不正行為は現時点で17件判明。岩谷産業は特別調査チームをつくり、実態の解明を行うとした。
少なくともエーテックの社員2人が関与したとみられる。内部告発が今月あり、発覚した。
岩谷産業によると、製品出荷前の特定設備検査で不正行為があった。検査で、高圧ガス保安協会の職員が押印をする書類に、エーテックの社員が協会職員名義の印鑑を用意し、押印していたという。
不正は、液化天然ガス(LNG)用の蒸発器や液化水素貯蔵などの製品で計17件に及ぶ。一部の製品はすでに出荷されたが、安全被害の報告などは現時点ではないという。
岩谷産業は「深くおわび申し上げる。速やかに再発防止策を実施し、事態を再び起こすことがないように対応する」とのコメントを出した。(森下友貴)
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