JFEホールディングス(HD)は25日、川崎重工業と岩谷産業が共同出資する日本水素エネルギー(東京・港)に川崎市の土地を貸し出すと発表した。2023年にJFEスチールが休止した製鉄所の高炉跡地を活用する。日本水素エネルギーは液化水素の運搬船を受け入れるための関連設備を28年度までに建てる。
JFEが貸し出すのは東日本製鉄所京浜地区の扇島の土地で面積は約21ヘクタール。まずは既存建屋を撤去する。具体的な貸出時期は今後決める。賃貸金額は非開示。
JFEは高炉休止に伴い土地活用を模索していた。今回の対象は京浜地区にある扇島の一部の区画。これまでにも京浜地区の一部をニトリに売却すると発表していた。他の土地活用も今後検討し、新事業として育てる考え。
日本水素エネルギーは30年の商用運転を目指し、扇島に水素製造設備や水素タンクなどの関連設備を建てる。同社の事業は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業に採択された。川崎重工は世界初の液化水素運搬船を開発するなど水素関連の技術開発を進めている。
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