東京や大阪でフルーツパーラーを展開する堀内果実園(奈良県五條市)は27日、五條市立5万人の森公園(同市)に、カフェや農産物直売所、バーベキュースペースなどで構成する「gogo(ゴゴ)エリア」を全面オープンする。同社は日本有数の柿の産地である五條市で創業してから100年を超えるが、地元での店舗運営は初めて。人口減少が進む地域で交流人口の拡大に取り組む。
「gogoカフェ」は広い窓から公園の緑が見渡せる開放的な店舗。地元の農産物を使ったカレーやパスタなど食事メニューのほか、かき氷やドーナツなどのスイーツも提供する。同社の果物を使ったかき氷も期間限定で販売する。ピクニックセットも用意した。
「gogoストア」は地元の農産物を中心に、工芸品や加工食品など約500品目をそろえた。堀内果実園のジャムや、展示会などで同社とつながりのできたメーカーのジュースなど、一般の小売店では入手しにくい商品も並ぶ。隣接するスペースで楽しめる手ぶらバーベキューセットの貸し出しもする。
同公園は2007年に開設され、敷地面積は約8万4000平方メートル。建築家の安藤忠雄氏が設計した市立五條文化博物館(愛称ごじょうばうむ)などがあり、奈良県内だけでなく隣接する和歌山県からも多くの人が訪れる。7月から果樹栽培やフルーツ専門店を手掛ける堀内果実園が指定管理者となった。
同社の堀内俊孝社長は「自社商品よりもまず地域の生産者の農産物や商品を知ってもらいたい。五條に人を呼び込む入り口のひとつにして、交流人口を増やせれば」と話す。今後は星空観察や花火などのイベントも企画していく考えだ。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。