協議会では自動運転バスの導入に向けた道筋を議論した(27日、大阪府大阪狭山市)

大阪府と大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)でつくる協議会は27日、大阪府南部の南河内地域への自動運転バスの導入に向けた会議を開いた。2026年春に客を乗せた実証実験を始める予定で、大阪府は走行に必要な道路環境整備や数日間の短期実験を24年度中に実施する方向で調整していることを明らかにした。

25年国際博覧会(大阪・関西万博)で運行する自動運転バスを地域の交通課題の解決に生かすねらいだ。南河内地域への導入に向けた会議は23年12月に続き、2回目となる。

道路環境整備では、車載センサーが車線を認識するための道路の区間線のかすれがないようにするほか、車庫や遠隔監視施設も整える方針だ。ガードレールや道路標識などの情報を盛り込んだ3次元地図も作成する。

南河内地域は少子高齢化が特に進んでおり、公共交通が存続できるか危惧されている。23年12月には乗務員不足と利用者減などを理由として路線バス「金剛バス」が廃止された。会議で吉村洋文知事は「持続可能な公共交通を目指すうえで、自動運転は有用なもの」と強調した。

【関連記事】

  • ・次世代交通、大阪万博から発信 大阪メトロ・河井英明社長
  • ・大阪・金剛バス、市民の足1世紀の歴史に幕

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。