日本ガイシの大容量蓄電池「NAS電池」で前年同期の大型案件の効果がなくなった

日本ガイシが29日発表した2024年4〜6月期の連結決算は、純利益が前年同期比9%減の109億円だった。前年同期にあった大容量蓄電池「NAS電池」の大型案件の効果がなくなった。海外子会社の税負担も膨らんだ。主力の排ガス浄化装置は円安効果もあって伸びたが補いきれなかった。

売上高は8%増の1525億円だった。排ガス浄化装置の販売数量は前期からほぼ横ばいだったが、円安効果が90億円強売上高を押し上げた。為替レートは1ドル=157円と前年同期から19円ドル高・円安が進んだ。地域別ではアジアの売上高が13%増えたほか、北米も9%の増収だった。

営業利益は176億円と5%減った。事業別では蓄電池などを手掛けるエネルギー&インダストリー事業の営業損益が17億円の赤字(前年同期は18億円の黒字)だった。前年の大型案件の効果が剝落した。排ガス浄化装置などの事業の営業利益は前年同期比8%増と堅調だった。

25年3月期通期の業績予想は従来予想を据え置いた。同日、100億円を取得上限とする自社株買いの実施も発表した。

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