アストロスケールの人工衛星は難易度が高いとされるスペースデブリに接近する技術が使われている=同社提供

アストロスケールは30日、同社の人工衛星がスペースデブリ(宇宙ごみ)の周りを1周したと発表した。同社によると、本物のデブリの周囲を飛行するのは世界初という。一定の距離を保ちながらデブリの周りを飛行する技術を今後のデブリ除去サービスの提供に生かす。

デブリは2009年に打ち上げられた日本の「H2A」ロケットの残骸。24年2月に打ち上げた人工衛星が7月、デブリから約50メートルの距離を維持しつつ1周し、連続撮影することに成功した。

アストロスケールの人工衛星が連続撮影したデブリ=同社提供

デブリの平均速度は秒速7〜8キロメートルあり、接近技術は難易度が高いとされる。人工衛星は今後もさらにデブリに接近する。デブリを捕獲し除去するためには、接近技術が不可欠だ。

26年度以降には、現在開発中の別の人工衛星を打ち上げ、デブリを捕獲し軌道から離脱させる除去の実証を行う。今回の運用の実績を人工衛星の開発にも活用していく。

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