JR東日本は30日、東京・高輪の再開発地区「高輪ゲートウェイシティ」(港区)向けの荷物輸送について、水素を利用した燃料電池(FC)トラックを活用すると発表した。業務用については可能な限りFCトラックを利用し、配送の合理化と合わせて二酸化炭素(CO2)排出量の削減につなげる。

同社は、JR高輪ゲートウェイ駅に隣接した約10ヘクタールに及ぶ大型複合開発を進めており、2025年3月に開業する予定。30日には、同地区の水素ステーションでトラックへの水素充填(じゅうてん)の様子を報道陣に公開した。

FCトラック(積載量約3トン)は当初2台を導入する。地区外からの業務用荷物を東京都大田区に設けた小型物流拠点にいったん集約し、再開発地区に届ける。これにより車両の流入台数を抑制する。FCトラックは冷蔵・冷凍など温度管理も可能で、入居店舗の配達希望時間などのデータを収集・管理することで計画的な配送を目指す。

ジェイアール東日本物流の野口忍社長は、記者説明会で、今回の輸送の仕組みを導入することで「1日当たり約1000台の納品車両が減る想定だ」と語った。

燃料電池トラックと、水素を充填(じゅうてん)するための水素ステーション=30日午後、東京都港区

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