奈良県は大和川流域にある川西町と田原本町の2地区について、特定都市河川浸水被害対策法に基づく「貯留機能保全区域」に指定した。同区域の指定は全国で初めて。農地などの遊水(貯留)機能を保全し、豪雨時などに浸水被害を抑制することが目的。区域内で土地所有者らが盛り土などの開発をする場合には県への届け出が必要となる。
指定区域は川西町唐院地区の約3.7ヘクタールと、田原本町西代地区の約11.6ヘクタール。両地区やその周辺は、近隣河川の水位上昇により内水氾濫がたびたび発生している。7月30日の記者会見で山下真知事は「地元住民の協力を得て官と民が一体となって河川の氾濫防止に努めることが制度の意義」と説明し、今後も県内で区域の追加指定を進める考えを示した。
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