スタンドエフエムではお笑いコンビ「令和ロマン」など、吉本興業に所属するタレントの番組が人気だ

吉本興業ホールディングス(HD)傘下のFANY(ファニー、東京・新宿)は1日、音声配信サービスのstand.fm(スタンドエフエム、同・渋谷)を買収したと発表した。スタンドエフエムでは吉本興業に所属する芸人など300組以上が配信している。ファニーはお笑いライブのチケット販売などを手掛けており、所属する芸人の知名度アップといった相乗効果を見込む。

スタンドエフエムは1日付で会社分割し、ファニーは社名と同じ名前の音声配信サービスのスタンドエフエムを買収した。買収金額は非公開。ファニーはチケット販売やオンライン動画配信、クラウドファンディング事業を「ファニー」ブランドで統一しているが、スタンドエフエムのサービス名の変更は「現時点で検討していない」という。

音声配信サービスのスタンドエフエムは2018年11月にスタートアップのnewn(ニューン、東京・渋谷)が開始したサービス。スマートフォンがあれば誰でも収録して配信できるのが特徴で、配信者数は累計14万人以上。音声配信を視聴できる専用アプリのダウンロード数は200万件以上だ。吉本興業に所属する芸人ではお笑いコンビ「令和ロマン」が配信する番組が人気だという。20年4月にはニューンから分社化し、21年にスタンドエフエムはベンチャーキャピタル(VC)のZベンチャーキャピタルから10億円を調達していた。

スタンドエフエムが会社分割し、ファニーに売却しなかった会社の社名はStand Technologies(スタンド・テクノロジーズ)に変更し、人工知能(AI)による文章の読み上げサービスなど音声AI事業に注力する。

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