注文住宅などを手掛けるAQ Group(さいたま市)の新社屋を、埼玉県の大野元裕知事が訪問した。新社屋は純木造の8階建てビルで、県産の材木も使用する。大野知事は建物を支える柱の耐久性や雨の影響などについて質問したほか、「木造建築ながら明るい」と採光性の高さに関心を示した。
同社は1978年に埼玉県で創業し、2007年から都内に本社を構えていた。24年5月に埼玉に戻る形で本社を移転した。
宮沢俊哉社長は「全国展開を目指す上で立地が重要」と強調する。さいたま市は鉄道や高速道路など交通網が発達し、利便性が高い。技術の展示などで、大規模な敷地が消費地に近い場所で必要だったことから埼玉に戻った。同社を育てた創業地に恩返しをしたいという思いもあったという。
一般的な木造ビルは特殊な部材や技術、木材の安定供給、コストなど課題が多く普及が難しいという。新社屋は一般流通している部材を利用し、特殊な技術がなくても建築できる構法を用いて、大手ゼネコンの木造ビルに比べコストをほぼ半分に削減した。新社屋にはショールームなども入り、10月にオープンする予定だ。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。