東洋製缶グループホールディングスは8日、大阪府と共同でガラス製の増殖材を使ってワカメを育成する事業を始めると発表した。大阪湾に増殖材を取り付けた消波ブロックを設置する。ワカメなどの海洋植物は大気中の二酸化炭素(CO2)を取り込むため地球温暖化対策に役立つ。
今回使用するガラス製の増殖材は子会社の東洋ガラスと不動テトラが2023年に開発した。ガラスに含まれる鉄などの成分が3〜10年かけて水に溶け出し、海洋植物の成長を促す仕組み。大阪湾は海藻類の育成を促す鉄分の濃度が低いとされるため、増殖材を投入し早期の育成を目指す。
東洋製缶は海洋植物にCO2を吸収・貯留させる「ブルーカーボン」事業に力を入れる。増殖材は現在全国60カ所以上の漁港や防波堤に採用されている。
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