チューリングの自動運転車の完成イメージ

完全自動運転車の実用化を目指すスタートアップのTuring(チューリング、東京・品川)は14日、リアルな運転シーンを動画として出力できるシステムを開発したと発表した。道路上の周囲の環境の変化やそれに対する運転操作を再現した「生成世界モデル」で、安全で効率的な自動運転システムの開発につながるという。

システムの名称は「Terra(テラ)」。約1500時間分の走行中の映像やチューリング独自のデータなどを組み合わせて開発した。人工知能(AI)が生成した仮想世界のモデルで、右左折や障害物がある場合など一般的な運転シーンで遭遇しづらい状況もシミュレーションできる。運転操作や突発的な対応を学習・評価できる。

テラを自動運転システムとして利用することで、交通状況の分析に加え、加速や減速、右左折の状況を予測し、最適解を選ぶことができるようになる。チューリングは今後、テラの精度や生成速度を向上させる研究を進める。

チューリングは2021年8月設立のスタートアップで、30年までの完全自動運転実現を目指している。

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