福井県小浜市のレタス工場などを取得し、栽培ノウハウや販路も獲得する

産業用チェーンの椿本チエインは15日、スーパーマーケット運営などを手掛ける木田屋商店(千葉県浦安市)から植物工場事業を買収すると発表した。福井県などにある3つのレタス栽培工場を取得する。椿本チエインの植物工場向け自動化装置などと合わせて、アグリ関連事業の売り上げを2030年度に50億円にすることを目指す。

買収額は公表していない。7月に設立した農作物栽培・販売の完全子会社、ツバキベジムーブ(福井県小浜市)を通じ、木田屋商店からレタス工場と工場立ち上げのコンサルティング事業などを引き継ぎ、9月19日に事業を開始する。取得する工場は小浜市にある2工場と静岡県富士市の工場の3カ所で、合計で1日当たり約3トンのレタス類の生産能力がある。

椿本チエインは14年からアグリ関連事業を始め、植物工場向けの苗の移植機や昇降機などの自動化機器を開発してきた。また、木田屋商店からノウハウの供与を受けて福井県美浜町にレタス類の栽培工場を建設中だ。25年7月に完成予定で、1日2.2トンの生産を目指す。今回の事業買収でスーパーやコンビニエンスストアなどへのレタスの販路も獲得する。

ツバキベジムーブは3つのレタス工場で24年度に約9億円の売り上げを目指す。美浜町に建設中の新工場や、椿本チエインの自動化装置を合わせて、30年度にはアグリ関連事業の売り上げを50億円に伸ばしたい考えだ。

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