スマホ決済サービス「Wesmo!」では「WESTERポイント」をためたり利用したりできる

JR西日本は21日、スマートフォンを用いたコード決済サービス「Wesmo!(ウェスモ)」を2025年春にも開始すると発表した。同社グループのポイントサービスやネット予約システムと連携して消費者の利便性を高める。加盟企業間の送金手数料を無料にし、店舗の利用を促進する。30年をメドに年間決済額を8000億円規模、利用者300万人に拡大する目標を掲げる。

デジタル給与払いでの利用も視野に入れており、事業に必要な第二種資金移動業者の登録が完了した後に、スマホアプリをリリースする。スマホ決済への参入は鉄道事業者としては初となる。

利用者は加盟店舗でQRコードを読み取るほか、NFC(近距離無線通信)タグにかざして決済ができる。交通系ICカード「ICOCA(イコカ)」やJR西のクレジットカードと合わせて使えば、同社グループの「WESTER(ウェスター)ポイント」をためたり利用したりできる。

飲食や小売店など加盟店舗の資金移動や資金繰りのニーズにも対応する。仕入れ先などとの間での小規模決済を想定し、企業間送金の手数料を無料とした。決済手数料は1.9%に抑えるほか、決済売り上げを最短で翌日受け取りを可能にした。

JR西は沿線人口の減少に備え、デジタル技術で移動や購買の需要を生み出し、グループ収益を底上げする戦略を打ち出している。

同日に大阪市内で記者会見した長谷川一明社長は「幅広い消費者が気軽に使えるだけでなく、小さなお店のニーズに対応して地域経済の活性化につなげたい」と期待を込めた。

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