春の大型連休、ゴールデンウイーク(GW)にどれくらいのお金を使うのか。新型コロナウイルスによる感染は落ち着いているが、予算は増えているのか、減っているのか。
民間の調査会社、インテージが全国の15~79歳の男女を対象に実施したインターネット調査によると、新型コロナの影響が少なくなった2023年の予算は前年比1・7倍の2万7870円で大きく伸びた。しかし24年は2万7857円で前年並みにとどまり、2年連続の大幅アップにはならなかった。今春は大手企業を中心に大幅な賃上げ傾向にあるが、物価高の影響が上回り、予算の引き上げにはつながらなかったようだ。
予算を増減した理由を聞くと、増加の理由として最も多かったのが「外出や人に会う機会が増える」(33・3%)で、「物価高・円安だから」(31・9%)、「新型コロナが5類に移行した」(23・2%)が続いた。
減少の理由としては「物価高・円安だから」(31・1%)▽「給料が増えない」(30%)▽「遠出をすることが少なくなった」(24・5%)が上位を占めた。今年のGWは真ん中に平日3日間をはさむ「飛び石連休」だが、これを予算減少の理由にした人は9%にとどまった。大型連休の日程よりも、物価高や円安などで予算を引き締めているようだ。
自身の給料増減見込みとGW予算の増減の関係性をみると「給料が増える見込み」とした人では「GWの予算が増えそう」と33・7%が回答した。給料が「変わらない」「減る」人と比較すると予算を増やした割合は高いものの、「給料は増えるが、GWの予算は変わらない」と回答した人が49・6%と半数を占めた。賃上げが実施されても、慎重な様子がうかがえる。
GWの過ごし方(予定)について複数回答で尋ねると、最も多いのは「自宅で過ごす」(34・1%)。次いで「外食に行く」(20・5%)、「ショッピングに行く」(16・7%)が上位となった。上位に挙がる予定は昨年から変化がないが、「ショッピングに行く」は前年から6・8ポイント減と大幅に落ち込んだ。
GWの過ごし方で「国内旅行」を挙げた人は15・6%で、昨年(14・4%)からやや増えた。平均予算は8万1310円。前年から約1万円の増額となった。予算が増えた理由について「4年くらい我慢していたから」との前向きな意見もあるが、宿泊やガソリン代などの価格高騰により、やむなく上昇したという人が目立った。【嶋田夕子】
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