アンモニア燃料で駆動する日本郵船の商用船「魁(さきがけ)」

日本郵船は23日、アンモニアを燃料とする商用船が完成したと発表した。同社によると世界初で、IHI原動機とともに開発した。タグボート運航の日本郵船子会社、新日本海洋社(横浜市)のもと、東京湾で大型船をけん引などの業務を担う。

日本郵船は2015年から液化天然ガス(LNG)を燃料とする商用船「魁(さきがけ)」の運用を始めた。今回、魁がアンモニア燃料で駆動するようにエンジンなどの仕様を変えた。23年10月から子会社の京浜ドック(横浜市)が保有する追浜工場(神奈川県横須賀市)で改良を進めてきた。船名の魁はそのまま使う。

アンモニアは燃やしても二酸化炭素(CO2)を排出せず、次世代の船舶燃料として期待されている。一方で毒性があり管理が難しい問題がある。日本郵船はアンモニアを外部に漏らさないように船に供給する技術などの開発を進めてきた。日本郵船とIHI原動機はジャパンエンジンコーポレーションらとともにアンモニアを燃料とするアンモニア輸送船の開発も手がけている。

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