ファースト住建は26日、同業のKHCに対しTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。KHCの発行済み株式すべてを取得し、完全子会社とする方針だ。買収額は約45億円を見込む。KHCが強みとする注文住宅事業を新たな収益基盤に育てていく考えだ。
買い付け価格は1株あたり1127円と、8月26日の終値に対し61%のプレミアムを付ける。買い付け期間は27日から10月9日まで。KHCの親会社であるSOLABLE(ソラブル)が保有する株式(53.4%)すべてをTOBに応募することでソラブルと合意しているという。
KHCは同日、今回のTOBに対して賛同の意見を表明し、株主に応募を推奨するとした。
ファースト住建は戸建て事業やマンション事業など展開しており、本社を置く兵庫県を中心に関西圏などに営業拠点を設けている。KHCは同県明石市を本拠に住宅建設の請負などを手がける。完全子会社化で地元とする兵庫県を軸に住宅事業を強化する。
ファースト住建の2024年10月期の連結純利益は前期比25%減の13億円、KHCの25年3月期の連結純利益は11%減の3億1600万円の見通しだ。
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