イズミの集客数は回復しつつある(広島市内の店舗)

イズミは28日、2025年2月期の連結純利益が前期比30%減の144億円になりそうだと発表した。2月に発生したランサムウエア(身代金要求型ウイルス)被害を受け、仕入れなどが滞った。西友の九州事業を買収したものの、システムトラブルの影響を補えない。

売上高にあたる営業収益は12%増の5273億円、営業利益は16%減の265億円を見込む。ウイルスによる不具合は5月1日までに復旧したものの、発注システムを止めた影響で品切れが発生した。季節商品や催事を準備できず、売り上げが落ち込んだ。3〜5月期で29億円の営業減益要因になった。

6月以降は値引きの効果もあり客数が回復しているものの、システムトラブルで被った利益の落ち込みが通期で影響する。

イズミは8月に西友の九州事業を買収した。取得事業は8月から25年2月までの7カ月間で営業収益493億円、営業利益35億円を見込んでいる。通期では営業利益ベースで、のれん代の償却費を除き18億円の増益要因となる。

28日発表した24年3〜5月期の連結決算は、営業収益が前年同期比5%減の1087億円、純利益が29%減の39億円だった。

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