ネステ社が精製したRDを伊藤忠商事の子会社を通じ入手する

旭化成ホームズと物流大手のセンコーは6日、建材を輸送するトラックにバイオ燃料を使うと発表した。10月から半年間、まず東京都と神奈川県を運行するトラックで実証する。サプライチェーン(供給網)の脱炭素化を推進する。

旭化成ホームズが用いるバイオ燃料はリニューアブルディーゼル(RD)と呼ばれ、廃食油などを原料に精製する。フィンランドのエネルギー企業、ネステ社が精製したRDを伊藤忠商事の子会社の伊藤忠エネクスを通じて入手する。旭化成ホームズによると国内のハウスメーカーがRDを使用するのは初めてという。

センコーは旭化成ホームズが住宅建設で使う建材の工場から建設現場への輸送を手掛ける。まずトラック1台の燃料を置き換える。実証期間で2400リットルのRDを使用する予定だ。RDの導入による車両や給油施設などの変更は必要ない。

伊藤忠エネクスによると、RDは温暖化ガスの排出量を軽油など従来の石油由来の燃料に比べ、最大で9割削減できる。通常の運用で問題がないかを検証し、関西エリアなど広範囲への展開を検討する。

旭化成ホームズの武藤一巳執行役員は「バイオ燃料は高価格のため一気に広げていくのは難しいが、(脱炭素化を)スピード感を持って進めるための有効なオプションの一つとみている」と語った。

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