帝国データバンクが2024年7月、全国2万7191社を対象に実施した「企業の女性登用に関する調査」で、女性管理職の割合は前年比1.1ポイント上昇の10.9%となり、同調査を開始した2013年以来、初めて10%を超えた。しかし、「管理職全員男性」企業が43.0%と依然として最多数派で、政府が掲げる「20年代の可能な限り早期に30%程度」の目標には程遠い。世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数、2024年版でも、日本は146カ国中118位と低迷。

企業規模別では、「小規模企業」14.4%が最も高く、「中小企業」11.5%、「大企業」7.6%と、規模が小さい企業ほど女性管理職割合が高い。業界別では女性従業員数が相対的に多い「小売」が19.4%と全体平均を8.5ポイント上回りトップ。「不動産」16.7%、「サービス」15.3%、「農・林・水産」12.7%が上位に並んだ。一方で、女性が少ない「製造」「運輸・倉庫」「建設」は低水準にとどまった。

女性の活躍推進のための施策としては、「性別に関わらず成果で評価」61.2%がトップ。「性別に関わらず配置・配属」50.6%、「女性が育児・介護休業を取りやすく」32.8%が続いた。男女問わず働き手の家庭と仕事の両立への支援となる「就業時間の柔軟化」27.5%、「時短勤務の対応」27.1%に取り組んでいる企業はそれぞれ4社に1社程度にとどまった。他方、政府が力を入れる「男性の育児・介護休業の推進」は 17.5%で、前年から1.8ポイント上昇した。

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