就職情報サイトのマイナビは12日、2026年卒業予定の大学生らを対象に実施した意識調査を発表した。最低限欲しい初任給を尋ねたところ「22万円以上」を挙げた人が6割を超えた。初任給の額が本選考への応募に影響すると答えた学生も9割近くに上った。経済的な安定を重視して企業を選ぶ学生の姿が浮き彫りになった。
調査は8月20〜31日にインターネットで実施し、26年3月に卒業見込みの大学生・大学院生から回答を得た。有効回答数は1905だった。
最低限欲しいと思う初任給の額を1万円刻みで尋ねたところ、「20万〜21万円未満」が18.2%と前年と同じく最多だったものの、前年比で6.2ポイント減少した。一方で「22万円以上」を希望する学生の合算は63.0%と13.8ポイント増えた。特に「26万円以上」は13.8%と、2倍近く増えた。
26年卒の学生の就職活動はこれから本格化する。就活が始まった後を想像して初任給の額が本選考への応募に影響するかを尋ねたところ、32.3%が「非常に影響する」、54.8%が「やや影響する」と答えた。「非常に影響する」「やや影響する」と答えた人の合算は計87.1%と、前年より3.2ポイント増えた。
マイナビキャリアリサーチラボの服部幸佑研究員は「待遇面はファーストキャリアを選ぶ大事な要素だが、就活を進めるうえでインターンシップ(就業体験)などで自身の適性を見つけることも重要だ」と話す。
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