チリ社との共同プロジェクトから生まれた第2弾の赤ワイン「アミシス」を17日に発売する(13日、東京都中央区)

キリンホールディングス傘下のメルシャンは13日、ワインの輸出事業を拡大し、2030年までに売り上げ構成比で2割を目指すと発表した。現在は英国やシンガポールなど5カ国に輸出しており、規模は全体の約1%にとどまる。商品開発で連携するチリのワイン大手の販路を活用することも検討し、まずはアジアでの輸出拡大を狙う。

同日開いたワインの新商品発表会で明らかにした。現在は国内販売が先行しており、23年度の輸出による売上金額は1200万円程度。これを30年までに数億円規模に広げる。3月末に社長に就任したメルシャンの大塚正光氏は「ワインのプレミアマイズ(高付加価値化)による市場の魅力化や、グローバル化を拡大していく」と話す。

メルシャンは3月、チリのワイン大手ヴィーニャ・コンチャ・イ・トロと連携し、日本とチリでワインを造り合う「パシフィック・リンク・プロジェクト」を始めた。それぞれの造り手が互いの土地のブドウを使ったワインを手掛ける。4月にはチリの造り手が日本固有のブドウ「甲州」で造った白ワインを発売していた。

同日発表した第2弾の赤ワイン「コンチャ・イ・トロ アミシス 2022」では、メルシャンの醸造家がチリのブドウを使ってワインを造った。果実のフレッシュ感と滑らかなタンニンが味わいの特長だ。参考価格は税別で1万3000円で9月17日から全国発売する。6600本を生産し、半分を日本国内で販売する。

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