セブン―イレブン・ジャパンは18日、店内で調理する揚げたてドーナツを2025年2月までに全国販売する方針を明らかにした。首都圏の約5000店で3日から売り出し、2週間で約240万個を販売しており、売り上げが好調のためだ。店内で調理したパンの取扱店も25年3月までに現在の3倍の約3000店に広げる計画。レジ横スペースの商品拡充で来店客数増につなげる。
セブンは当初、東京都や千葉県、埼玉県の約5000店で「お店で揚げたドーナツ(メープル)」(140円)、「同(カスタード)」(160円)、「同(チョコ)」(160円)の3種類を売り出した。10月にかけて群馬県や福島県、栃木県などに取扱店を広げる。11月には中部地方に販売エリアを拡大し、販売店舗は1万1000店を超える見通しだ。来年2月までに全国の店舗に拡大する。
セブンの揚げたてドーナツは、発酵させた生地を加熱した後に冷凍して工場から各店舗に供給する。揚げる最終工程を店で担当し生地の劣化を抑えて、ふわふわした食感や風味を損なわないようにしたのが特徴だ。
18日開いたセブンイレブンの秋期商品政策説明会で、揚げたてドーナツについて青山誠一取締役常務執行役員が「第5次ドーナツブームといえる追い風もあり、男女問わず購入している」と説明した。
セブンは過去に独自ドーナツ商品の販売を手掛けていたが、17年に取りやめた経験がある。今回の再参入にあたっては新商品を定期的に投入して消費者の需要の変化へ適時に対応していくとしている。
レジ横に並べる商品についてはドーナツ以外の温かい焼きたて風パンなどの取扱店も25年3月までに足元の店舗数約1000店から3倍となる3000店規模に増やす方針だ。
メロンパンやクロワッサン、チョコクッキーなどを注文後に店内で温めて提供するのが特徴だ。青山氏は「女性客が午後から夜に購入することが多く、既存のパンとは異なる買われ方をしている。取扱店はさらに26年3月までには1万店に拡大する」と話した。
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