かつてブルーレイ・ディスクなど光ディスクは記録用メディアで主流だった(08年)

ソニーグループはブルーレイ・ディスク(BD)などの光ディスク部品の生産を手掛ける中国広東省恵州の工場を、RS Technologies(RSテクノロジーズ)に売却する。19日に同社が発表した。売却額は非開示。データの保存手段がクラウドに置き換わり、光ディスクの需要が縮小していることに対応する。

ソニーGは中国子会社を通じて恵州工場の運営会社の全株式を保有している。RSテクノロジーズが12月30日付で買い取る。

恵州工場では光学ピックアップと呼ばれるBDやDVDなどの情報の読み取りや書き込みに使う部品を生産しており、RSテクノロジーズが継承する。恵州工場の運営会社に所属する約1000人の従業員も引き継ぐ。ソニーGは全従業員に対して経済保証金の相当金を支払う。

恵州工場では車載カメラモジュールも生産しているが、同事業はソニーGのエレクトロニクス子会社ソニーが持つタイの工場に移管する。

RSテクノロジーズは新たに車載カメラモジュール事業を立ち上げる予定。今回の買収は恵州工場の生産ラインや人材を取り込む狙いがある。

ソニーGは6月末、仙台テクノロジーセンター(宮城県多賀城市)で光ディスクなどを開発・製造する子会社で対象に希望退職を募ることが明らかになっていた。

250人をメドとしており、事業子会社の人員の約4割が対象となる。新たに恵州工場の売却も決め、主力のエンターテインメント事業へのシフトが鮮明になっている。

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