豚の画像撮影に使う3Dカメラ

日本ハムは19日、人工知能(AI)による豚の体重推定サービスを10月に始めると発表した。豚の撮影画像から体重を推計し、平均体重なども割り出す。体重測定は出荷のタイミングを決めるのに必要だ。豚を手作業で計量器具に載せるのは重労働で、高齢化が進む畜産農家の負担軽減につなげる。

新サービス「ピッグラボ・グロースマスター」は宮崎大学の測定技術を搭載した。豚舎につるしたケーブルから3次元(3D)カメラが豚を撮影し、体重を推計する。豚舎内の区画ごとの平均体重も推定でき、成長のばらつきなども把握できる。パソコンやタブレット端末でデータを確認できる。システムの初期導入費用や利用料金は、農場の規模などに応じて決める。

従来は飼育者が計量器具がある場所に一頭、数十キログラムの豚を移動させており、作業負担の大きさが課題になっていた。新サービスは体重計に乗ることを嫌がる豚のストレス軽減にもつながる。

日本ハムは、あらゆるモノがネットにつながるIoT機器やAIを活用する養豚業支援システム「ピッグラボ」を手がける。22年に第1弾として豚の繁殖を支援するサービスを始めた。29年までに繁殖から出荷までの全工程を支援する機能を追加していく考えだ。

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