竣工したインドの工作機械工場

ブラザー工業は19日、インド南部で建設していた工作機械の新工場が竣工したと発表した。12月に稼働を開始する予定。自動車部品などの加工に用いる製品を生産する。経済成長で自動車や二輪車の需要増加が見込めるインドを日本、中国に次いで工作機械事業の第3の柱に育てる。

新工場は南部ベンガルール近郊の工業団地に建設した。投資額は約20億円で、延べ床面積は7300平方メートル。エントリーモデルとして1千万円程度の工作機械の生産を始め、より複雑な加工ができる数千万円の高機能製品の生産も順次始める予定だ。2026年3月期に500台の生産を目標にする。

ブラザー工業は31年3月期までに、工作機械など法人向け製品の売上高比率を23年3月期の3割から5割まで高める目標を掲げる。工作機械は現在刈谷工場(愛知県刈谷市)と中国の西安市で生産している。足元では主要市場となる中国での需要が回復しきっておらず、同社は「インドや日本を伸ばしてバランスをとりたい」と説明している。

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