Jフロントは訪日客の好調などで今期の純利益が一転増益となる(大阪市の大丸心斎橋店㊨や心斎橋パルコ㊧)

J・フロントリテイリングは24日、2025年2月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比22%増の365億円になる見通しだと発表した。従来予想の11%減の265億円から100億円上方修正し、一転増益となる。インバウンド(訪日外国人)の売上高が好調に推移する。店舗を保有する持ち分法適用会社の子会社化に伴い、株式段階取得差益も寄与する。

好業績を反映し年間配当は従来予想から4円増やし44円(前期は36円)にする。3〜8月期の配当(中間配当)を前年同期比6円増の22円、期末配当を前期末比2円増の22円とする。

24年3〜8月期に大丸心斎橋店南館(大阪市)の建物を所有する持ち分法適用会社の心斎橋共同センタービルディング(同市)の株式を追加取得し連結子会社化した。既存の持ち分を時価評価した結果、段階取得差益が約85億円発生した。

25年2月期の売上高にあたる売上収益は従来予想から125億円上振れし前期比7%増の4370億円の見通し。本業のもうけを示す事業利益は17%増の520億円と従来予想から35億円引き上げた。

あわせて、24年3〜8月期の連結売上収益が前年同期比9%増の2093億円、純利益が2.2倍の290億円だったと発表した。それぞれ従来予想を23億円、110億円上回った。大丸松坂屋の8月の免税売上高は前年同月比39%増、国内売上高も3%増と好調だった。高級ブランドや外商客向けの催事で美術品や宝飾品が売れた。パルコは訪日客が多い心斎橋店が43%増となり、既存店が16%増だった。

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