東京電力柏崎刈羽原発の使用済み核燃料を積み、中間貯蔵施設近くの港に入った運搬船(26日午前、青森県むつ市)=共同

青森県むつ市の中間貯蔵施設を運営するリサイクル燃料貯蔵(RFS)は26日、東京電力柏崎刈羽原子力発電所の使用済み核燃料を搬入した。柏崎刈羽原発で保管する使用済み燃料を減らし、再稼働に備えるねらいがある。原発敷地外で使用済み燃料を保管する国内初の施設は稼働への最終準備に入る。

柏崎刈羽原発から金属容器(キャスク)1基を24日に専用船でむつ市へ搬出した。容器は直径およそ2.5メートルの円筒型で69体の使用済み燃料を収納する。二重のふたで放射性物質を閉じ込める。むつ市の港に着いたキャスクは陸路を経て、中間貯蔵の建屋に26日到着した。

東京電力ホールディングスと日本原子力発電が出資するRFSが中間貯蔵施設の運営を担う。事業開始に向け青森県やむつ市との間で安全協定を8月に結んだ。使用済み燃料の搬入を終え、今後は1週間程度かけて検査を進める。原子力規制庁による確認を経て、10月に稼働を始める。

中間貯蔵施設は幅62メートル、奥行き131メートル、高さ28メートルと巨大な倉庫のような建物だ。電力などは使わず、自然対流による空冷でキャスクを冷やす。放射線はキャスクと建屋で遮り、最長50年間保管する。

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