住友化学はエスラクモへの出資比率引き上げで先端医療事業の拡大を目指す

住友化学は30日、子会社の住友ファーマと共同出資する再生医療の医薬品会社への出資比率を従来の49%から66.6%に引き上げると発表した。住友化学は再生医療など先端医療事業を成長事業に据えており、同社主導で事業の拡大を目指す。

共同出資会社のエスラクモ(大阪府吹田市)は再生・細胞医薬分野で開発製造受託(CDMO)事業を手がけている。現在、住友ファーマが51%、住友化学が49%を出資しているが、10月1日付で住友化学が引き上げる。エスラクモは22年3月期以降黒字を維持し、2025年には新棟を設けクリーンルームの数を従来の4室から9室に増やして生産能力を増強する計画だ。

住友化学と住友ファーマは同分野で別途新会社を年度内に設立する予定で、エスラクモのほか、住友ファーマが開発するパーキンソン病に対するiPS細胞由来医薬品も対象に含まれる見通しだ。当面研究開発など投資もかさむため、新会社も含め住友化学主導で進め、30年代にグループとして同分野で1000億円超の売上高を目指す。

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