ニンニクの機能性成分SACの高含有化技術などを開発する

健康サプリメント開発・製造の備前化成(岡山県赤磐市)は1日、ニンニクにわずかに含まれる機能性成分を高濃度で抽出し、がんや糖尿病といった疾患を抑制する抗炎症食品を開発すると発表した。健康寿命と実際の寿命には10年ほどの開きがある。ニンニク成分の活用でがんなどを未病段階で抑える狙いだ。

機能性成分はアミノ酸の一種「S―アリルシステイン(SAC)」。疲労感を軽減する効果があるとされる。同社は200倍以上の濃縮粉末にする独自技術を持ち、すでに商品化している。

今回はSACを抗炎症食品として錠剤などで摂取することを想定し、現状のさらに5倍の濃縮・精製技術を実用化する。ニンニクエキスの酵母発酵や酵素反応に加え、電気透析などを用いる。

SACによる脳内細胞炎症の抑制効果や血液脳関門の透過メカニズムを解明し、機能性表示食品化にも取り組む。ヒトへの試験も通じて機能性を実証する。3年計画で岡山大学などが協力する。

薬が投与できない発症前に食品として摂取することで「健康寿命を延ばして世界中の人々の健康に貢献したい」(備前化成)としている。

  • 【関連記事】岡山の備前化成、健康食品向けニンニク成分 消費者にPR

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。