個人向け国債は1万円から購入が可能で、満期までの期間が3年と5年の固定金利タイプと10年の変動金利タイプの3種類があります。

この国債の金利は市場金利を基準に決められ、10年の変動金利タイプはおととしまで0.1%台でしたが、日銀の金融政策の転換に伴いことし8月は0.72%と12年ぶりの水準となりました。

こうした中、ことし1月から9月までの個人向け国債の販売額は、合わせて3兆233億円と、去年の同じ時期と比べて22%増えました。

SMBC日興証券金融市場マーケティング部の高尾真之部長は「インフレを実感する時代となり『金利ある世界』へと環境が変わる中、個人向け国債が資産運用の入り口として関心を集めている。国債に限らず資産を分散しながら運用していくという動きは進んでいくだろう」と話しています。

国債の市場で金融政策の正常化を目指す日銀が買い入れ額を減らす中、財務省は、国債の安定的な消化には幅広い売り先の確保が課題になるとして、個人投資家に対しても情報発信の充実などの働きかけを続けていく考えです。

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