利用者は専用サイトにアクセスし、ギフトを受け取ることができる

ギフト商品の電子商取引(EC)サイトを運営するタンプ(東京・品川)は、企業がイベントやキャンペーンに利用できるデジタルカタログギフト「TANP Ticket(タンプチケット)」を始めた。個人向けギフト事業で培った自社開発のシステムや倉庫を活用し、法人向け事業を新たな収益の柱に育てる。

顧客企業の要望を踏まえて、タンプが取り扱う2万点の商品の中からカタログに掲載する商品を提案する。ギフトを贈られる利用者はチケットやメールで配布されたQRコードを読み取るなどして専用サイトにアクセスする。好きな商品を選んで注文すると自宅にギフトが届く仕組みだ。

名入れ、ロゴ刻印などの商品の加工や梱包、出荷はタンプが担う。例えば、美容品や自動車の販売店がタンプのデジタルカタログを活用して得意先に配る景品やプレゼントを簡単に用意することができる。1社あたり数百万円の売り上げを想定し、27年までに1000社を開拓する。

これと並行してメーカーやEC事業者向けに、ギフト対応に必要なシステムや倉庫での商品の受託、加工・出荷の機能を提供する事業も始めた。タンプの斎藤拓泰社長は「2027年をめどに全体の売上高の3割を法人向けで稼ぎたい」と話す。

新規事業などに充てるため、ベンチャーキャピタル(VC)のニッセイ・キャピタルなどを引受先とする第三者割当増資と、新株予約権付融資で計約10億円を調達した。資金は個人向けEC事業の仕入れ先開拓にも充て、現在は2万点の商品数を27年をめどに6万点に増やす計画だ。

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